「おはよう」は便利?
仲のよい友達との挨拶、皆さんは何と言いますか。
朝は、「おはよう」
はい、私もそうです。
じゃあ、昼は?
「こんにちは」ですか?
夜だったら「こんばんは」ですか?
私は、友達に対して「こんにちは」「こんばんは」とは言いません。
なんか、疎遠な感じがしませんか?
この感覚は、多分個人差があると思います。
でも、こんな記事が出たりしているので、多くの人が持っている感覚なんじゃないかと推測しています。
上の記事の概要を説明すると、
午後でも「おはよう」が使われることがある。
友達に対して「こんにちは」「こんばんは」は使いにくい。
だから、「おはよう」で代替している。
このような内容です。
きっと皆さんの中にも、
友達に対して「おはよう」は使うけど、
「こんにちは」と「こんばんは」は使わない
という人がいるでしょう。
では、なぜ、友達相手に「こんにちは」「こんばんは」が使いにくいのでしょうか。
私は、「おはようございます」と「おはよう」の関係にあると考えています。
通常、朝の挨拶は、
目上の人に対しては「おはようございます」
友達や目下の人に対しては「おはよう」
を使います。
「おはよう」は、「ございます」の有無で、丁寧さを切り替えることができるということです。
では、「こんにちは」「こんばんは」についてはどうでしょうか。
これらの挨拶には、1通りの言い方しかなく、丁寧な言い方と、くだけた言い方の区別はありません。
その結果何が起こるかというと、冒頭に言ったような「「こんにちは」「こんばんは」友達には使いにくい問題」です。
目上の人に対しての挨拶として「こんにちは」や「こんばんは」が使われるので、友達に対しても同じ言い方をすると、必要以上に丁寧に聞こえ、結果として疎遠な感じが出てしまうのだと考えられます。
しかし、ここで一つ疑問が出てきます。
なぜ、「こんにちは」「こんばんは」は、丁寧な言い方として使われているのでしょう。
「おはようございます」は、語尾に「ございます」が入っており、典型的な丁寧表現であると言えるでしょう。
しかし、「こんにちは」「こんばんは」に関してはそのようなことはなく、どちらかと言えば、「おはよう」の類に近いような気がします。
つまり、「おはよう」と共に、「こんにちは」「こんばんは」も友達に使う挨拶として広まる方が自然だったのではないかということです。
しかし、この考察は現実の使われ方とは食い違っています。
う~ん、なんでだろう。
解決の糸口は見出せていません。
社会言語学的な語用論の問題なんでしょうね。
あるいは、語史をたどると何か見えてくるかも?
いずれにしても、そちらの方面にはあまり明るくなく、現時点での考えはここまで。
何か良い考えが思い浮かんだ方は、コメントください!